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うつ病の症状

うつ病の症状(無気力・無関心)

うつ病の患者さんの多くが「朝がいちばんつらい」と訴えます。仕事や学校に行く気力もわきませんが、夕方になると少し楽になってきます。

喜怒哀楽がなくなる

喜怒哀楽がなくなる
感情をコントロールする脳の機能が低下するため、喜怒哀楽が乏しくなります。テレビ番組を見ながら、おもしろくて笑うということがなくなり、顔も無表情になります。
好きだった音楽を聴いたり、映画を観たりしても、以前のような感動はありません。親しい人と食事やショッピングに出かけても少しも楽しめず、何もかもつまらなく感じられ、生活に張りがなくなります。そのむなしさから、ますます「何もやる気にならない」状態へと落ち込んでしまうのです。

興味や関心がなくなる

無気力状態に
物事への興味や関心も失せてきます。それまで仕事に熱心に取り組んでいた人が、別人のように働く意欲を失ってしまいます。
また、休日にスポーツや趣味に打ち込んでいた人が、とたんに興味をなくし、家族や知人が誘っても、「気乗りしない」と断るようになります。園芸が趣味で、いつも庭をきれいにしていた人が、草花に興味を示さなくなり、庭が荒れ放題になるといったことも起こります。
また、出産後にうつ痛になった女性は、「自分の子どもなのにかわいいと思えない」「育児が苦痛だ」などと、子どもや育児への関心を失い、自責感や罪悪感を抱きます。

うつ病の二大精神症状「抑うつ」と「興味の喪失」

うつ病は、精神医学的には「気分障害」に分類されています。気分障害は、気分の極端な偏りを意味します。気分が落ち込む「抑うつ」と、何に対しても興味・関心がなくなる「興味の喪失」の2つがうつ病の代表的な精神症状といわれています。落ち込んだり、楽しめないときがあっても、なんらかのきっかけで気分が晴れたり、趣味やスポーツをしておもしろいと感じられるようであれば、気分障害(うつ病)ではありません。

異性への興味薄れ、性欲が減退する

異性への関心もなくなり、性的欲求が低下するのも、特徴の1つです。男性の場合は、勃起障害などをきたすことがあり、ED(性機能障害)を疑って泌尿器科を受診し、そこでうつ痛であることが判明したというケースもあります。
うつ病になると性欲が衰えるのは、意欲の低下や自信喪失感などに加えて、脳内の神経伝達物質の変調によってホルモン分泌が乱れることもかかわっていると考えられます。女性の場合は、男性ほど性欲減退を自覚することはないのですが、月経不順や無月経など、女性ホルモンの分泌異常に関連した症状が現れやすくなります。
日本人は、性生活をオープンにしたがらないのですが、うつ病を診断するうえで大切な項目の1つですから、私はあえて患者さんに尋ねるようにしています。

身だしなみが無頓着になる

身だしなみが無頓着になる
いつもおしゃれに気をつかっていた女性が化粧をしなくなったり、ひげの手入れを欠かさなかった男性が不精ひげを伸ばし、薄汚れた服を着ているなど、みなりがだらしなくなります。これは、身だしなみを整えるのがおっくうになったというだけでなく、社会に関心がもてなくなったことが、服装にも現れるものと考えられます。

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