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うつ病の症状

非定型うつ病の症状(過眠・過食)

過眠や過食の症状は、抑うつ気分とともにやってきます。落ち込みが激しくなるほど、いくら寝ても寝足りない、いくら食べても食べ足りない、という状態になります。

「過眠」

過眠症状
過眠は、非定型うつ病を診断するときの重要な症状になります。定型うつ病の場合は、「眠れない」睡眠障害に悩まされますが、非定型うつ病では「眠りすぎる」のです。病的とされるのは、 1日に10時間以上眠る日が、1週間に3日以上ある(※10時間は、昼寝と夜間睡眠の時間を合計したものでもよく、眠っていなくてもベッドにいた時間が10時間以上あるかどうかが判定の基準になる。)
非定型うつ病では、侮辱されたり非難されたりすると(事実はそうではなくても、本人が「思い込む」場会も多い)、激しく気分が落ち込み、それに合わせて眠けが強くなります。
また、 鉛様麻痺(鉛がつまったように体が重く感じる)が同時にあらわれることが多いので、起きてはいられなくなります。しかし床についても、ぐっすり眠れず、真夜中に目が覚めたりします。熟睡していないため、眠けはだらだらと続き、いくら寝ても寝足りないという状態になっていきます。そうして、昼間もうつらうつら寝て過ごすことが増えるにつれ、睡眠と覚醒のリズムがくずれ、夜と昼が逆転した生活になっていきます。また、過眠は脳の働きを鈍らせるので、憂うつな気分はいっそう強まっていきます。

「過食」

過食症状
食べるという行為には、心理的なものが大きくかかわっていますので、うつ状態になると、食行動にもその影響があらわれます。定型うつ病では、食欲がなくなりますが、非定型うつ病では、逆に、度を越して食べるようになります。それは、「何かを口にしていないと気持ちが落ち着かない」という不安感からくるもので、食べることを抑えられないのです。男性患者のなかには、抑うつ状態のときは毎日、牛井を5杯以上たいらげる、といったケースもありますが、ほとんどの人は甘いものへの欲求が強くなります。
糖分には、抑うつ感をやわらげる作用があるという学説があります。甘いものを食べるとインスリンが分泌され、それによって脳内のセロトニンが増加して、抗うつ薬を飲んだのと同じ効果がみられるとする説です。そのためもあってか、非定型うつ病の人は、まんじゅうやケーキ、ドーナッ、クッキーなど、甘いものを次から次へとむちゃ食いします。なかでも、チョコレートを食べたがる人が多く、これには、チョコレートの働き(脳内の神経伝達物質に作用し気分をよくする)が関係するとも考えられています。しかし、甘いものを食べて気分がよくなるのは、一時的なものです。眠りすぎや食べすぎの生活は、当然のことながら肥満をまねきます。そうして、太ってしまった自分への自己嫌悪で、気分はますます落ち込んでしまいます。「過食」の目安は以下のようなものです。

●週に3日以上、度を越して食べる
●特に甘いお菓子などを、絶えず食べ続ける
●1カ月の問に、健康時の体重の5%以上増えている

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