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うつ病の症状

うつ病の症状(食欲不振・過食)

おいしいものを食べたときの喜びも、好物を食べたいという気持ちもなくなります。
人によっては、体重が大幅に減少することもあります。

食欲不振

食欲不振
食欲不振も、うつ病の患者さんに多くみられる症状です。「何を食べても味がしない」「好きだったものも食べる気がしない」と表現します。食欲が落ちるだけでなく、味覚も鈍ってしまいます。食欲がなくなる理由は、睡眠不足などもありますが、食事をする動作そのものが苦痛になっているからです。箸を持つのさえ、重い鉄の棒を持つような感じがして、食べ物を口に運ぶのがおっくうになります。
食欲が落ちると、当然体重も減ってきます。人によっては、短期間で10キロも減少してしまうことがあります。急激に体重が減少するため、がんなどの体の病気を疑って検査を受ける人もいますが、異常は認められません。若い女性なら拒食症と思われることもあります。しかし、拒食症は、自分の体型に対してゆがんだ認知をもっていることが主な原因とされており、過激なダイエットを続けているうちに、食べられなくなってしまうもので、うつ病とは区別されます。

過食になることも…

過食になることも…
食欲不振とは逆に、食欲が増進し、過食になるタイプの人もいます。これは健康的な食欲増進ではなく、異常な食欲で、ケーキなど甘いものをむやみに食べるようになります。こうした過食傾向は、若い女性に多く、いつもつきまとう不安やイライラを食べることで紛らわせようとする意識から起こる行為とみられています。
過食傾向を示す人は、同時に、過眠に陥ることもあり、起きているときはひたすら食べ、食べ終わると寝てばかりいるようになることがあります。しかし、健康なときと違って、いくら食べたり寝たりしても、多少は楽になるようですが、抑うつ症状が軽減することはありません。そのため、過食と過眠を繰り返して、ますます引きこもるようになります。このように、うつ病とは思えない症状を示すタイプを「 非定型うつ病」と呼んでいます。

甘いものを求めるのは、ストレスに対する防衛反応

甘い食べ物
健康な人でも、疲労がたまると甘いものが食べたくなります。これは、ストレスから身を守る防衛反応ということができ、実際に甘いものを食べて満腹感が得られると、イライラが治まり、気持ちが落ち着いてきます。
満腹感を覚えるのは、脳の満腹中枢が刺激されるからです。このとき大きな役目を果たすのが、神経伝達物質のセロトニンです。甘いものを食べると、結果的にセロトニンが増え、それによって気分が安定してくるのです。
しかし、うつ病は、そもそもセロトニンの機能に問題があって発症する病気とされています。そのため、うつ病の人は、甘いものを大量に食べても、イライラや不安などが解消されにくいと考えられています。

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