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うつ病の症状

精神運動抑制(態度・行動の変化)

動作が鈍くなる、声が小さくなる、うまく話せないなど、精神運動が抑制されるタイプと、逆に焦りの為に落ち着きがなくなるタイプがあります。

動作が鈍くなり、寝たきり状態になることも…

精神運動抑制
周囲の目から見てもはっきりわかるほど、動作が鈍くなることがあります。それまで何事もてきぱきとこなしていた人が、1つの作業を終えるのに長時間かかるようになります。歩き方も遅くなり、ものぐさになった印象を与えます。
また、声が極端に小さくなる、話そうとしてもことばが出てこない、聞かまとはずれたことに的外れの返答をする、無口になるなどの変化が現れます。このような状態を「 精神運動抑制」といいます。精神運動抑制がひどくなると、意識ははっきりしているのですが、まったく身動きできなくなる 「 昏迷」に陥ることがあります。

抑制タイプにみられる変化

●人との会話が苦痛になる
●声が小さくなる
●口数が少なくなる
●動作や話し方が遅くなる
※うつ病になると、脳の中の情報伝達がスムーズにいかなくなるため、心だけでなく、体の動きも抑制されます。

うつ病とは思えない言動をとるタイプもある

比較的高齢の人に多い
精神運動が抑制されるタイプとは反対に、じっとしていられないほど強い焦燥に駆られるタイプもあります。うつ病の患者さんの多くは、「自分はこの先どうなるのだろう」といった漠然とした不安を抱いています。それが極端になると、神経がいらだって、いても立ってもいられない心境になります。ウロウロと歩きまわったり、むやみに腕をこすったり、洋服を引っ張るなど、無意味な行動が目立つようになります。ときには、うなるような声を上げたり、攻撃的なことを口にすることもあります。
また、早口でせき立てられるように話したり、忙しそうに動きまわることもあります。周囲の人からは、活発そうに見られますが、精神的エネルギーは低下しています。不安や抑うつ気分が強くて、正常な行動ができないという点では、前述の抑制タイプと同じです。この焦燥タイプは、比較的高齢の人に多くみられます。

焦燥タイプのほうが自殺の危険性が高い

焦燥が強く現れるタイプは、身体症状や精神運動抑制がほとんどないので、会社を休んだりすることは少ないようです。しかし、自殺をする危険性がもっとも高いのがこのタイプです。家族や職場の人に自殺する前の状況を聞いても、「いつもと変わりなく仕事をしていたのに」「まさか、そこまで思い詰めていたとは」といった、驚きの声がほとんどです。
抑制タイプの場合は、エネルギーが枯渇した状態で、自殺願望が生まれても実行に移す気力がありませんが、焦燥タイプは自殺が頭をかすめたとき、衝動的に実行してしまうおそれがあります。それを回避するためにも、早期の発見と適切な治療が必要です。焦燥が強いと診断されたときは、入院の措置をとられることもあります。

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